第18回 カペラステークス(GⅢ)全騎手戦略分析《デブ猫競馬》
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🏇 枠順の並びから予測される全体戦略
中山ダート1200mはスタート直後の急坂とタイトなコーナーが特徴です。今回は内枠に先行意欲の高い馬(ドンアミティエ、エートラックス)、中枠に強力なハナ候補(サンライズアムール)、そして大外に最も実績のあるヤマニンチェルキが配置されました。この並びは、サンライズアムール(5番)が主導権を握る形で、序盤から速いハイペースになる可能性を極めて高めています。ヤマニンチェルキ(16番)は外からスムーズに先行し、前を見る形で進めますが、内から外へ進路を取る馬が増えるため、中団の馬(クロジシジョー、チカッパなど)は最後の直線での進路確保が最大の課題となります。先行馬は直線の急坂でスタミナ切れを起こしやすく、中団待機組の差し・追い込みが決まりやすい展開が予想されます。
🧠 各騎手ごとの心理と戦略の深層分析
1 ドンアミティエ — 丹内 祐次
心理:
内枠を引いたことで、距離ロスなく先行できる期待と、馬群に包まれてしまうという強い不安が交錯しています。ダート重賞での巻き返しを図るため、リスクを取ってでも前を取りたいという意欲があります。
戦略:
スタート後、一気に先行集団の内側を確保し、ラチ沿いを通る最短距離での追走を試みます。直線では内側が混み合っても、わずかな隙を突いて抜け出す「イン突き」を狙うでしょう。
根拠:
この馬は内枠を活かした先行策で粘り強さを発揮するタイプであり、内枠からポジションを下げると持ち味が活かせず、勝利の可能性が極端に低くなるためです。
2 エートラックス — 内田 博幸
心理:
58.0kgという重い斤量を背負うため、前半での体力消耗を最小限に抑えることが最重要課題です。内田騎手の経験から、無理をせず馬の力を最後まで引き出すことに徹するという冷静な判断を下しています。
戦略:
先行争いには深入りせず、中団のインに潜り込みます。前の馬を壁にして脚を溜め、直線で進路ができた瞬間に鋭く追い込む堅実な「我慢の競馬」を選択します。
根拠:
重い斤量ではハイペースな先行争いに加わると後半で失速する可能性が高く、馬のポテンシャルを活かすにはペース配分を優先する必要があるからです。
3 スターペスカオリ — 長岡 禎仁
心理:
人気薄の立場であるため、プレッシャーは少ないものの、格上相手に一矢報いたいという強い野心を持っています。勝利のためには展開の助けが不可欠だと認識しています。
戦略:
スタートから馬群に潜り込まず、最後方寄りのインでじっくりと追走します。前半の激流を尻目に、直線だけで勝負を賭ける「徹底した追い込み策」をとるでしょう。
根拠:
正面からのスピード勝負や位置取り争いでは上位馬に太刀打ちできないため、先行集団が総崩れする波乱の展開を待つ、極端な作戦に活路を見出すからです。
4 テーオーエルビス — 鮫島 克駿
心理:
3連勝中の勢いがあり、馬の能力には絶大な信頼を置いています。初の重賞挑戦という立場で、プレッシャーよりも期待感の方が勝っていますが、揉まれるリスクは避けたいと考えています。
戦略:
好スタートから先行集団の外側を追走し、馬群の外目(3〜4頭分外)をスムーズに回ります。直線でいつでも進路を選べるよう、外々を意識した立ち回りを最優先します。
根拠:
馬の地力を信じており、馬群に包まれて能力を出し切れないリスクを回避することが、勝利への最も確実な方法だと判断するからです。
5 サンライズアムール — 北村 宏司
心理:
近走の好成績から、このメンバーでのスピード能力は上位だと確信しています。枠順の利を活かして、自分のペースでレースを支配したいという強い意向を持っています。
戦略:
スタートから一気にハナ(先頭)を奪い、後続に影を踏ませない競馬を目指します。直線では粘り込みを図り、逃げ切り勝ちを狙う積極的な策をとります。
根拠:
この馬は自分の形での逃げが最も安定したパフォーマンスを発揮する脚質であり、他の馬のペースに巻き込まれる展開を避けたいからです。
6 ポッドベイダー — 荻野 極
心理:
前走OP勝ちで、馬の適性と調子に手応えを感じています。中山の経験値もあり、サンライズアムールを目標に虎視眈々と上位進出を狙う心理状態です。
戦略:
ハナのサンライズアムールの直後、2〜3番手の絶好のポジションを確保します。馬群の中で折り合いに専念し、直線で外に出さず内を突いての粘り込みを図ります。
根拠:
無理に先頭を主張せず、有力馬の後ろで距離を稼ぐことで、この馬の粘り強さを中山の急坂で最大限に活かしたいと考えるからです。
7 キャンディドライヴ — 落合 玄太
心理:
地方交流競走での好走経験が多く、中央の強豪相手に一泡吹かせたいという強い挑戦意識を持っています。このチャンスを活かして結果を残したいと考えています。
戦略:
スタート後、先行集団のやや外側を確保します。逃げるサンライズアムールを射程圏に入れつつ、他馬の動きに対応できるよう臨機応変に位置取りを変更できる態勢をとります。
根拠:
中央のハイレベルなペースに慣れていない可能性を考慮し、馬の能力を信じて、まずは前目で自分のリズムを作ることが重要だと判断するからです。
8 クロジシジョー — 戸崎 圭太
心理:
近走はGⅠ・GⅡで連続して掲示板に載っており、実績と安定感はトップクラスです。中山での勝ち鞍もあり、堅実に勝ち負けに持ち込みたいというプロフェッショナルな心理状態です。
戦略:
先行争いには加わらず、中団馬群の真ん中でじっと脚を溜めます。直線で外目に持ち出し、先行馬がバテたところに一気に差し切る王道の追い込み策をとります。
根拠:
ハイペースが予測されるため、この馬の安定した末脚を活かすためには、前半で体力を温存し、後半にすべてを賭ける競馬が最も効果的だからです。
9 ガビーズシスター — 吉田 隼人
心理:
昨年のカペラS覇者であり、このコース・時期での適性には絶対的な自信を持っています。連覇への強い期待を背負いながら、冷静に自分のタイミングを見計らう心境です。
戦略:
中団馬群の外側を追走し、クロジシジョーなどの有力馬をマークします。直線での進路を確保することを最優先し、得意のロングスパートを仕掛けて前を捕らえに行きます。
根拠:
勝利実績のある中団差し(昨年の再現)が最も確実な勝利パターンであるため、リスクを避けて得意の形に持ち込みたいからです。
10 タガノミスト — 佐々木 大輔
心理:
昇級初戦を快勝しており、勢いがあります。若手としてGⅢでの結果へのこだわりが強く、馬の力を最大限に引き出すことに集中しています。
戦略:
好スタートから先行集団に取り付き、内側の経済コースを回ります。直線で前が壁になるリスクを冒してでも、最短距離を優先し、前で粘り込みを図ります。
根拠:
この馬の先行力を活かしつつ、距離ロスを徹底的に排除することが、上位馬相手に勝利を掴むための唯一の方法だと考えるからです。
11 チカッパ — 横山 典弘
心理:
実績のある馬ですが、外目の枠を引いたことで不利をどう克服するかが最大のテーマです。ベテランの判断力で、馬の能力を信じた大胆な騎乗を狙っています。
戦略:
スタート後、無理に内には入れず、中団の外目を追走し馬なりで運びます。4コーナー手前から一気に進出を開始し、直線では外から豪快に差し切る捲り(まくり)戦法をとるでしょう。
根拠:
外枠から内へ潜り込むのはリスクが高く、この馬の持続的な末脚を活かすためには、外を回ってでもスムーズに進路を確保することが重要だと判断するからです。
12 カルチャーデイ — 柴田 善臣
心理:
近走は芝を使われていましたが、ダート替わりでの一発を狙うという意欲を持っています。ベテランらしい大胆な判断で、人気以上の走りを引き出したいという心境です。
戦略:
後方待機策をとり、序盤の激しい争いには一切加わりません。馬のリズムを最優先し、直線で内の進路を諦めて大外から追い込むという極端な差し切りを狙います。
根拠:
芝で培ったスピードをダートの末脚に活かすには、道中で力を温存し、直線勝負に徹する必要があるからです。
13 エコロアゼル — 団野 大成
心理:
連勝中で勢いに乗っており、挑戦者として思い切った競馬で自分の能力を証明したいという前向きな心理状態です。
戦略:
積極的にスタートを決め、先行集団の外目(5〜6番手付近)を確保します。外枠を利して馬群のプレッシャーを受けない位置をキープし、早めに動いて押し切りを狙う競馬をします。
根拠:
この馬はスピードを活かし、先行して押し切るのが得意な脚質であるため、外枠からでも無理に内にこだわらず、進路の自由度を確保したいからです。
14 ジャスパーゴールド — 菅原 明良
心理:
近走の成績が悪く、人気もありませんが、自分の騎乗で馬を立て直すという責任感を持っています。冷静に馬の走りのリズムを優先する心境です。
戦略:
中団の後ろでじっくりと待機し、直線まで脚を温存します。直線では大外へ持ち出し、先行馬がバテたところを一気に差し切る展開を狙います。
根拠:
馬の調子に不安があるため、前半でスタミナを使わせず、展開が味方した時に一発を狙える追い込み策が最もリスクの低い選択肢だと考えるからです。
15 ニットウバジル — 吉田 豊
心理:
得意の中山ダート1200mで連勝実績があり、この舞台での巻き返しを強く意識しています。外枠ですが、馬の力を信じています。
戦略:
中団の後ろで待機し、道中は脚を溜めることに専念します。直線では外を回す距離ロスを嫌い、内目の進路を突き、粘り強い末脚を引き出す競馬を狙います。
根拠:
大外枠でも中山ダートは内が伸びることもあるため、距離ロスを嫌い、得意コースでの粘り強さを活かすため、敢えて内を狙う選択をします。
16 ヤマニンチェルキ — 岩田 望来
心理:
重賞3連勝中という絶対的な自信と、大外枠からのスタートという課題意識を持っています。最有力候補として、勝ち切るための最善策を冷静に判断しています。
戦略:
好スタートから無理に内へは入れず、先行集団の外側(3〜4番手付近)を確保します。直線では馬場の良い大外を最大限に利用し、他馬を力でねじ伏せるような競馬をします。
根拠:
能力が非常に高いため、距離ロスを許容してでも、馬群に包まれるという最も大きな敗因を避け、スムーズに能力を発揮することを優先するからです。